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契約法務
Contract――――
契約の一般条項|期限の利益喪失条項
今回は、契約の一般条項ということで、期限の利益喪失条項について見てみたいと思います。 ※「契約の一般条項」というのは、ここでは、いろんな契約に共通してみられる条項、という意味で使っています ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 期限の利益とは 期限の利益とは、期限が到来するまで債務の履行を請求されないという債務者の利益のことです。 例えば、貸金の返還債務や代金の支払義務などについて期限が設けられている場合、その猶予期間内であれば、債務者は、債権者から請求を受けない利益 ...
契約の一般条項|契約書に必須の「反社排除条項」(暴排条項)を徹底解説
今回は、契約の一般条項ということで、反社排除条項について見てみたいと思います。 ※「契約の一般条項」というのは、ここでは、いろんな契約に共通してみられる条項、という意味で使っています 反社排除条項(暴排条項)は、政府指針や暴力団排除条例の中で企業防衛のための具体的なツールとして言及されており、現在では契約の一般条項としてスタンダードな内容になっています。しかし、一方で、ひな形の文言をなぞることで足りる(ような気がする)ためか、中身を詰めてわかっている人は案外少ないように思います。 本記事では、基本に立ち返 ...
【契約トリビア】無理して漢字で書かなくていい契約用語3選
今回は、法務担当者の日々の業務を少しだけ楽にするリーガル・トリビアをお届けしたいと思います。 契約書を作るとき、「とにかく漢字にした方が格好がつく」「重みが出る」と思っていませんか? 実は、無理に漢字を使うことで、かえって誤字のリスクが高まったり、読みづらくなったりすることがあります。また、近年の法令用語の改正(ひらがな化)に伴い、あえて「ひらがな」で書くことが正解、というケースも増えています。 本記事では、そんな無理して漢字で書かなくていい(むしろひらがな推奨な)契約用語を3つ厳選してご紹介します。 「 ...
契約の一般条項|債務不履行による解除(法定解除)~解除条項に関連して
今回は、契約の一般条項ということで、解除条項に関連して、債務不履行による解除について見てみたいと思います。 ※「契約の一般条項」というのは、ここでは、いろんな契約に共通してみられる条項、という意味で使っています 解除条項の法的意味を把握するための前提として、法律上の原則にあたるところの法定解除について、その要件・手続・効果などをざっと解説していきます。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 解除の種類 解除の種類には、大きく、 法定解除 約定解除 合意解除 の3つがあ ...
法令作成の基本|条文の見出しとレイアウトの作り方
今回は、法令作成ということで、条文の見出しとレイアウトについて見てみたいと思います。 法令作成には一定の決まった型みたいなものがありますが、当ブログでは、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 条文の見出し 基本形 条文の内容を簡潔に要約して( )をつけた部分が「見出し」です。 見出しがあることによって、理解もしやすくなりますし、条文も探しやすくなります。 ”一つの条文に、一つの項目を記載する” ...
法令用語の基本|枝番号と削除の使い方(条文の改正手法)
今回は、法令用語ということで、枝番号と削除の使い方について見てみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち、契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 枝番号と削除は、条や号を途中に挿入したり削除したりするときに、他の番号を動かさないようにするテクニックです。契約書でも、知っていると役に立つことがあります。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下 ...
コンプライアンス法務
Compliance―――――――
電気通信事業法|手続不要?「適用除外」となる3つの事業類型~第三号事業・適用除外の例外など
今回は、電気通信事業法ということで、電気通信事業法の「適用除外」となる電気通信事業について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 適用除外の3つの類型 電気通信市場に参入するためには登録や届出のルールがありますが、「電気通信事業には該当するけれど、法律の適用が除外されていて国への手続が一切不要なケース」というのがあります。それがこの適用除外です。 法律(法164条1項)では、社会的・経済的な影響が小さいなどの理由から、あえて自由なビジネスに委ねる ...
景品表示法|二重価格表示-過去販売価格と比較する場合
今回は、景品表示法ということで、二重価格表示のうち、過去の販売価格を比較対照価格とする場合について見てみたいと思います。 二重価格表示には、比較対照価格として何を置くかによりいくつか種類がありますが、 ①「過去の販売価格」を比較対照価格とする場合 ←本記事②「将来の販売価格」を比較対照価格とする場合③「タイムサービス」を行う場合④「希望小売価格」を比較対照価格とする場合⑤「競争事業者の販売価格」を比較対照価格とする場合⑥「他の顧客向けの販売価格」を比較対照価格とする場合 その中で、本記事は黄色ハイライトを ...
フリーランス法|"ついでにこれもタダでお願い"はNG「不当な経済上の利益の提供要請の禁止」とは
今回は、フリーランス法ということで、発注事業者が守るべきルールのひとつである不当な経済上の利益の提供要請の禁止について見てみたいと思います。 フリーランスとして働いていると、運送だけのはずなのになぜか荷積みまでタダでやらされたとか、会社の決算対策だからと協賛金を求められたなど、当初の契約にはなかったサービスや金銭の負担を「お付き合いだから」「ついでだから」と求められた経験があるかもしれません。フリーランス法では、こういったタダ働きや不当な負担からフリーランスを守るためのルールが定められています。 取引適正 ...
取適法解説|合意があっても違反の落とし穴「代金の減額の禁止」とは
今回は、中小受託取引適正化法(取適法)ということで、委託事業者の禁止事項のうち代金の減額の禁止について見てみたいと思います。 取適法では、立場が弱い中小受託事業者が発注元の都合によって不当な不利益を被ることを防ぐために、委託事業者の11の禁止事項を定めており、その一つに代金の減額の禁止があります。 委託事業者の11の禁止事項 (5条1項のグループ)① 受領拒否の禁止② 代金の支払遅延の禁止③ 代金の減額の禁止 ←本記事④ 返品の禁止⑤ 買いたたきの禁止⑥ 購入・利用強制の禁止⑦ 報復措置の禁止(5条2項の ...
インハウスローヤー転職と非弁の論点(前編)|転職活動時の注意点
今回は、インハウスローヤー転職と非弁の論点について書いてみたいと思います。 非弁の論点は、座学の時代には「法曹倫理」とかナントカいった科目で若干触れるだけで、「そんな話、そうそう無いでしょうよ…こんなこと勉強して何になるんじゃろ」と思うものの(管理人の当時の正直な心情)、実務になってみると意外とそこそこ出会うことになるのが非弁の論点です。 ※非弁行為があるという意味ではなく、非弁に抵触しないよう論点を検討すべき場合がある、という意味です。以下のいくつかの例も、それが非弁行為という意味ではなく、その論点があ ...
犯罪収益移転防止法|既に確認を行っている顧客等との取引(取引時確認の省略)
今回は、犯罪収益移転防止法ということで、既に確認を行っている顧客等との取引について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 既に確認を行っている顧客等との取引(法4条3項) 過去の取引の際に既に確認を行っている顧客等との取引では、通常の取引の場合は、取引時確認を省略することができます。 ▽犯収法4条3項 3 第一項の規定は、当該特定事業者が他の取引の際に既に同項又は前項(これらの規定を第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による確 ...
コーポレート法務
Corporate―――――
公益通報者保護法|従事者以外に特定情報を共有する場合の適切な対応プロセス~正当理由・秘密保持誓約など
今回は、公益通報者保護法ということで、従事者以外に特定情報(通報者を特定させる事項)を共有する必要が生じた場合は結局どのようにすれば良いのか、その対応プロセスについて見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字や下線、改行などは管理人によるものです。 本記事は令和7年改正法(令和8年12月施行)を基準にしています 従事者以外に特定情報を共有する場合の対応プロセス 公益通報対応業務において、通報者を特定させる情報である特定情報は、法律上の守秘義務(法12条)および範囲外共有の防止(法11条2項 ...
組織再編|吸収合併における「事前備置書類」を解説~必要記載事項・備置期間など
今回は、組織再編ということで、吸収合併手続における事前備置書類について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 事前備置書類とは 吸収合併を行う会社(合併当事会社)は、株主や債権者などの利害関係者に対し判断の資料を提供するため、一定の書類を合併契約承認の株主総会の前などに本店に備え置く義務があります。 この書類を、事前備置びち書類と呼びます。要するに、事前の情報開示です。 他の手続として「事後備置書類」というのもありますが、何の「事前」「事後」かと ...
グループガバナンス|利益相反取引管理〜グループ役員の兼任・構造的利益相反など
今回は、グループガバナンスということで、利益相反取引の管理について見てみたいと思います。 特に一定規模以上のメガベンチャーなどでは、事業ごとに子会社をつくって限られた古参メンバーで役員を兼任させている場合がしばしばありますが、利益相反に関して、企業グループとしてはどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。本記事では、会社法・グループガバナンスにおける利益相反管理について詳しく解説します。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 会社法上の取締役にかかる利益相反取引 ...
グループガバナンス|グループ会社のキャッシュマネジメントと貸金業法
今回は、グループガバナンスということで、企業グループにおけるキャッシュマネジメントについて見てみたいと思います。 グループ会社でキャッシュマネジメントとして資金の融通(貸付けなど)を行う場合、その行為が貸金業法上の「貸金業」に該当するかどうかが問題となります。本記事では、貸金業法の観点からの注意点について解説していきます。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 貸金業法の適否 原則:反復継続的な貸付けは「貸金業」に該当しうる 金銭の貸付けを反復継続の意思をもって行うこ ...
組織再編|新設分割における「新設分割計画の作成」~法定・任意的記載事項などを解説
今回は、組織再編ということで、新設分割のうち新設分割計画について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 新設分割計画の作成 新設分割を行う場合、分割会社(分割する側)は新設分割計画を作成しなければなりません(新設分割計画書)。 「分割計画書・・・」というのは聞き慣れない感じもしますが、新設分割に特有のものになります。まだ相手会社がいない(設立会社が成立していない)ためです。 ちなみに、吸収分割の場合に作成するのは「吸収分割契約書・・・」です(相手 ...
インサイダー取引規制|会社関係者の禁止行為における「規制対象となる主体」とは?~内部者・準内部者など
今回は、インサイダー取引規制ということで、会社関係者のインサイダー取引規制のうち規制対象となる主体について見てみたいと思います。 インサイダー取引規制には、大きく「会社関係者」と「公開買付者等関係者」に対する規制がありますが、その中で、本記事は黄色ハイライトを引いた箇所の話です。 【インサイダー取引規制】① 会社関係者の禁止行為 ・規制対象となる主体 ←本記事 ・規制対象となる情報 ・規制対象となる取引② 公開買付者等関係者の禁止行為 ・規制対象となる主体 ・規制対象となる情報 ・規制対象となる取引③ ...
Other Contentsその他のコンテンツ

02
裁判業務
法律コンテンツのうち裁判業務でよく使うような領域の話を取り上げ、一般民事(個人向け)に関する記事としてまとめています。
最判令和2年7月21日|リツイート事件最高裁判決と最近の裁判例
一週間ぐらい前の判決になりますが、リツイートの法的責任に関連する最高裁判決がありました。 これは、リツイートのアカウントにも発信者情報の開示請求を認めたところが話題になっていたものです。 また、もう少し前にはリツイートに名誉毀損の成立を認めた高裁判決も出ていましたので、本記事では、この最近の2つの司法判断について見てみたいと思います。 なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 最判令和2年7月21日-リツイートにも開示請求を認めた事例 判決の内容 ニュースとしては、たとえばこちら。一審 ...
最判令和2年7月30日|GPS事件最高裁判決ーストーカー規制法「見張り」の解釈
今回は、GPS最高裁判決を取り上げてみたいと思います。 この最高裁判決は、車にGPSを取り付け遠隔監視する行為について、ストーカー規制法(ストーカー行為等の規制等に関する法律)にいう「見張り」にあたらないと判断した、というものです。 ニュースとしては、例えばこちら。 ▽ストーカーがGPSで居場所を追跡しても「見張り」に当たらず 最高裁が初判断|東京新聞 TOKYO Webhttps://www.tokyo-np.co.jp/article/45997 なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるもの ...
発信者情報開示請求制度の改正論|7月中間とりまとめ案
そういえば発信者情報開示の見直しの議論(@総務省)ってどうなってるんだろう…と思って、今ごろ感がありますが、総務省のHPを見てみました。 ▽参考リンク発信者情報の在り方に関する研究会(第4回)|総務省HP 6月下旬ごろは、“正式な裁判手続でない簡易な裁判手続の検討”みたいな報道がされていて、いったい何のことだろうと思っていたんですが。 簡易な裁判手続っていうのは非訟手続のことらしい 7月10日に「中間取りまとめ(案)」が発表されていたようで、簡易な裁判手続っていうのはどうやら非訟手続のことらしいです。 ち ...
03
時事・コラム
法律に関する時事ネタやニュースの記事、徒然に思いついた法律コラムなどをまとめています。

交渉の基本は「押して引くこと」
今回は、交渉の基本としての、「押して引くこと」について書いてみたいと思います。 ここでいう「交渉」というのは、どこかで話をまとめたいという気持ちがある場合のことで、自分の主張が全面的に通るまで一歩も引かないと決めている場合は、ここでいう交渉ではないです(それは紛争であり、基本的には裁判です)。 交渉の原則 さて、交渉の原則は、「押して引くこと」です。 押すだけではダメです。破談になるからです。引くだけではダメです。損するだけだからです。引いてから押してはダメです。やはり破談になるからです。(相手からすると ...
公益通報者保護法|令和2年改正レビュー(公益通報者の範囲の拡大・体制整備の義務化など)
令和2年6月に公益通報者保護法が改正されましたので(施行は令和4年6月1日から)、その内容をざっと見てみたいと思います。 ニュースとしては、例えばこちら。 ▽内部告発「裏切り者に制裁」後絶たず…16年ぶり法改正も、通報者が守られない理由 |弁護士ドットコムhttps://news.line.me/articles/oa-bengo4com/de323fe82e73 このあたりのコメント(大森景一弁護士のコメント)に言い尽くされていますし、このニュースを見れば大体わかりますので、ブログで書く意味ないんじ ...
プロバイダ責任制限法の改正世論-プロバイダの立ち位置
ネットでの誹謗中傷によると思われる痛ましい訃報があり、発信者情報の開示請求に関して、プロバイダ責任制限法の改正世論が盛り上がっています。 本記事では、盛り上る改正世論に、ちょっと波風というか、敢えて穿った見方をしてみることを書いてみたいと思います。 世間で盛り上がっている論調(プロバイダへの規制強化)とちょっと違う視点で書いてますので、嫌な気分になるかも?と気になる方はブラウザバックしていただければと。 プロバイダの立ち位置 誹謗中傷の問題について、プロバイダは、けっこう微妙な立ち位置にいると思います。 ...

04
転職・開業
弁護士の転職に関する記事をまとめています。インハウス転職後の話や、弁護士像、開業トピックなども。
【弁護士の転職】転職のタイミングについて|退職するかどうかを相談するか?
今回は、転職のタイミングについて書いてみたいと思います。なお、タイトルは弁護士の転職としていますが(管理人個人の経験談という意味で)、弁護士とか特に関係ない話です。 ややバイアス(管理人の主観)の強い記事かな…?とも思うので、もし気になる方はブラウザバックしていただければと。 前向きの力と後ろ向きの力 退職は、人によって、次にやりたいことができたときとか、だいたい今のことを回したなと思うときとか、いまひとつ向いてない気がするなと思ったときとか、いろいろタイミングはあると思います。 それで、もちろん、好きな ...
弁護士の転職物語⑭|転職の含み益?
弁護士の転職物語は10回で終わるはずだったのですが、ぽつぽつ書きたいことを後から思い出すことも出てきたので、続けて書いていきたいと思います。 今回は、内定が複数もらえた場合の迷いの話、「メジャーを選ぶかマイナーを選ぶか」です。 転職活動を頑張り、幸いにして内定を複数もらえた場合、どこに行くか?を当然決めなければなりません。また、返事を待ってくれる期間には通常限りがありますし(長くて1週間~10日くらいか)、できればすぐ返事をした方が感じもいいので、あまり悠長に悩んでいる暇はありません(幸せな悩み、というや ...
【弁護士の独立】開業のときに読んだオススメの本5選
今回は、自分が独立開業するときに「事務所をつくる」開設作業にあたって読んだ本を5冊紹介してみたいと思います。 身近に普通に独立した人で話を聞ける人がいれば、その人に聞いたほうがいいと思うし、即独した人がいるならその人の話なども聞いたほうがいいと思います。要するに、できるだけ自分と似たシチュエーションで話を聞ける人がいれば、聞いた方がいいです。 ただ、そういう人がいなかったり、話を聞くほどの間柄でなかったりして聞きにくかったりするときもあると思います。ググってもなかなか出てこないときもあります。そんなときに ...
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イソ弁・インハウスローヤー(企業内弁護士)・独立開業など色々やってきた管理人が、いち法律職として見てきた景色を綴るブログです。法律業務の知識や転職経験などをできるだけわかりやすくアウトプットしています。
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