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契約法務
Contract――――
業務委託契約書|権利は誰が持つ?「知的財産権の帰属」条項を解説~譲渡型と許諾型・特掲事項など
今回は、業務委託契約書ということで、知的財産権の帰属に関する条項を見てみたいと思います。 業務委託契約で成果物を受け取っても、その知的財産権が自動的に委託者に移転するわけではありません。著作権や特許の帰属を明確にしておかないと、思わぬトラブルにつながる可能性があります。本記事では、契約書で押さえるべき注意点を整理します。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 知的財産権の帰属 業務委託の成果物に関するIPは、 特許権等の産業財産権 著作権 営業秘密・ノウハウ など多層 ...
契約の一般条項|もし契約の一部が無効になったら?「分離可能性条項」を解説
今回は、契約の一般条項ということで、分離可能性条項について見てみたいと思います。 ※「契約の一般条項」というのは、ここでは、いろんな契約に共通してみられる条項、という意味で使っています 契約書を読んでいると、最後の方に、細かいルール(一般条項)がたくさん書かれていますよね。本記事は、その中でもよく見かける分離(可能性)条項(Severability Clause)について、解説していきます。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 分離可能性条項とは 分離可能性条項とは ...
法令用語の基本|「することができる」と「しなければならない」
今回は、法令用語ということで、「することができる」と「しなければならない」の意味を取り上げてみたいと思います。 法令用語というのは、法令をつくるときに、慣習的な用語法に従って用いられる用語のことです(日常用語とは異なる独特の意味がある)。当ブログでは、法令用語のうち契約書などを読み書きするときにも役立ちそうなものをピックアップしています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 「することができる」の意味 「することができる」は権利 法令用語としての「することができる」 ...
契約の一般条項|どの国の法律が適用?「準拠法条項」を解説
今回は、契約の一般条項ということで、準拠法条項について見てみたいと思います。 ※「契約の一般条項」というのは、ここでは、いろんな契約に共通してみられる条項、という意味で使っています ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 準拠法条項とは 準拠法条項とは、簡単にいうと、契約書の内容を解釈したり、万が一裁判など揉め事があったときに、どの国の(あるいはどの地域の)法律をルールとして使うかを決める条項のことです。 実際の契約書では、たとえば以下のようにシンプルに規定されることが ...
契約の一般条項|自社の情報を守る「秘密保持条項」のポイントを解説
今回は、契約の一般条項ということで、秘密保持条項について見てみたいと思います。 契約書の中で必ずと言っていいほど見かける秘密保持条項ですが、いつもひな型をそのまま使っているけどこれって本当に必要なのか、どこをチェックすればいいのか等と疑問に思っている方もいるかもしれません。本記事では、そんな秘密保持条項のポイントを解説します。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 秘密保持条項とは 秘密保持条項とは、その名の通りですが、自己が開示する秘密情報について相手方に目的外使用 ...
印紙税法|第7号文書「継続的取引の基本となる契約書」を解説~期間的要件・5つの類型など
今回は、印紙税法ということで、課税文書のうち第7号文書(継続的取引の基本となる契約書)について見てみたいと思います。 印紙税法における第7号文書は、実務において頻繁に作成される一方で、その定義や他の号との関係が複雑なため、判断に迷いやすい文書の一つです。本記事では、第7号文書の基本的な仕組みを整理した上で、間違いやすいポイントなどもピックアップして詳しく解説します。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 基本構造 第7号文書とは、特定の取引相手と、将来にわたって反復・ ...
コンプライアンス法務
Compliance―――――――
電気通信事業法|データを守る「利用者情報の保護」ルールを解説~特定利用者情報・外部送信規律など
今回は、電気通信事業法ということで、業規制のうち「利用者情報の保護」ルールについて見てみたいと思います。 スマートフォンやアプリの普及により、利用者の位置情報や閲覧履歴といったデータが日々大量にやり取りされています。便利になる一方で、「自分のデータがいつの間にか外部に送られているのでは?」といった不安も高まっています。そこで電気通信事業法では、消費者・プライバシー保護のための規制のなかで、事業者がデータを適切・透明に扱うためのルールを設けています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理 ...
フリーランス法|突然の契約打ち切りを防ぐ「中途解除等の事前予告・理由開示」とは
今回は、フリーランス法ということで、発注事業者が守るべきルールのひとつである中途解除等の事前予告・理由開示について見てみたいと思います。 フリーランスとしては、続いていた契約がある日突然打ち切られる、契約更新されない理由を聞いても教えてもらえないといったことになると、翌月からの収入が途絶えてしまい、死活問題になります。フリーランス法は、こうした事態からフリーランスを守るため、また、次の仕事へスムーズに移行できるようにするために、発注者に対して中途解除等の事前予告・理由開示を義務付けています。 就業環境整備 ...
独占禁止法を勉強しよう|不当な取引制限の禁止
今回は、独占禁止法を勉強しようということで、不当な取引制限(カルテル、入札談合等)の禁止について見てみたいと思います。 併せて、事業者団体の活動規制についても概観しています。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 不当な取引制限の禁止 基本的な条文は、不当な取引制限の禁止を定める法3条と、その定義を定める法2条6項になります。 ▽法3条 第三条 事業者は、私的独占又は不当な取引制限をしてはならない。 ▽法2条6項 ⑥ この法律において「不当な取引制限」とは ...
取適法解説|資金繰りと直結するルール「代金の支払遅延の禁止」とは
今回は、中小受託取引適正化法(取適法)ということで、委託事業者の禁止事項のうち代金の支払遅延の禁止について見てみたいと思います。 取適法では、立場が弱い中小受託事業者が発注元の都合によって不当な不利益を被ることを防ぐために、委託事業者の11の禁止事項を定めており、その一つに代金の支払遅延の禁止があります。 委託事業者の11の禁止事項 (5条1項のグループ)① 受領拒否の禁止② 代金の支払遅延の禁止 ←本記事③ 代金の減額の禁止④ 返品の禁止⑤ 買いたたきの禁止⑥ 購入・利用強制の禁止⑦ 報復措置の禁止(5 ...
特定商取引法|通信販売における特商法表記の「一部省略」とその省略基準を解説
今回は、特定商取引法ということで、特定商取引法に基づく表記(法11条)の一部省略について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 表示の一部省略 通信販売をする場合の広告にはいわゆる特商法に基づく表記が必要ですが、広告スペースは有限であるため、消費者の請求により別途書面や電子データを送付することを表示した場合には、広告事項の一部の表示を省略することが認められています(表示の一部省略。法11条但書)。 ▽特商法11条但書 (通信販売についての広告)第 ...
グループガバナンス|親子会社と非弁行為(弁護士法72条)
今回は、グループガバナンスということで、親子会社と非弁行為(弁護士法72条)について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 親子会社と非弁行為 これはどういう論点かというと、グループ企業間での法律事務の取扱いについても、弁護士法72条の規制(非弁行為の禁止)を受けるため、親会社に法務機能を集約して子会社の法務業務を担うようにした場合、親会社での法務受託業務が非弁行為になってしまうのではないか、ということです。 親会社も子会社も、それぞれ別の法人で ...
コーポレート法務
Corporate―――――
ファンド法務|不動産を投資対象とする場合のLPSスキームと不特法スキームの違い
今回は、ファンド法務ということで、投資事業有限責任組合において不動産を投資対象とする場合のスキームについて見てみたいと思います。 LPS(投資事業有限責任組合)において不動産を対象としたファンドを組みたい場合は、不動産を信託受益権という有価証券の形にしてLPSに保有させる必要があります。 では、LPSに信託受益権化された不動産を格納するときに、不動産特定共同事業法の規制はかからないのでしょうか。本記事は、この点を中心に、LPSにおいて不動産に投資するときのスキームについて、不特法スキームと対比しつつ解説し ...
公益通報者保護法|令和2年改正レビュー(公益通報者の範囲の拡大・体制整備の義務化など)
令和2年6月に公益通報者保護法が改正されましたので(施行は令和4年6月1日から)、その内容をざっと見てみたいと思います。 ニュースとしては、例えばこちら。 ▽内部告発「裏切り者に制裁」後絶たず…16年ぶり法改正も、通報者が守られない理由 |弁護士ドットコムhttps://news.line.me/articles/oa-bengo4com/de323fe82e73 このあたりのコメント(大森景一弁護士のコメント)に言い尽くされていますし、このニュースを見れば大体わかりますので、ブログで書く意味ないんじ ...
組織再編|吸収合併における「株主保護手続」(買取請求)を解説~通知・公告・価格決定など
今回は、組織再編ということで、吸収合併手続のうち株主保護手続について見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 株主保護手続とは 吸収合併における株主保護手続とは、要するに、反対株主の株式買取請求権のことです。 つまり、合併に反対する株主が自己の保有株式の買取りを会社に請求できる制度です。 吸収合併は、会社の基礎に重大な変更を与えることになるため(特に吸収される側の消滅会社は文字通り消滅し、消滅会社株主は通常、存続会社株主として収容されることになる) ...
開示制度|適時開示(取引所規則に基づく開示)の仕組み~その全体像を解説
今回は、開示制度ということで、適時開示(取引所規則に基づく開示)の仕組みについて見てみたいと思います。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 適時開示の仕組み(全体像) 適時開示は、取引所規則に基づく情報開示のことで、 決定事実に関する開示 発生事実に関する開示 決算情報に関する開示 という3つの種類があります。 ①は重要事実を決定した場合、②は重要事実が発生した場合、③決算の内容が定まった場合に、それぞれ適時開示を行う必要があります。 適時開示の根拠規定は、取引所規 ...
M&A法務|株式譲渡契約(SPA)における「前提条件」を解説~表明保証の正確性・プレクロ事項の遵守など
今回は、M&A法務ということで、株式譲渡契約(SPA)のうち前提条件について見てみたいと思います。 ※株式譲渡契約のSPAというのは、Stock Purchase Agreementの略です ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 前提条件とは まずはそもそも前提条件とは何なのか?という話から。 ”前提条件”というからには何かの前提なわけですが、何の・・前提条件かというと、取引実行の・・・・・前提条件です。なので、取引実行条件ともいいます。 取引実行というのはい ...
グループガバナンス|合同会社と株式会社の違い①-大会社規制と会社形態の選択
近年、上場を予定しない大企業の子会社などの設立において、設立費用の低さや意思決定の迅速さから、合同会社を活用するケースが増加しています。 本記事は、企業グループのなかでグループ会社を新たに設立するにあたり、株式会社または合同会社を選択する場合の比較について、設立・維持コスト、機関設計、意思決定のスピード、利益配分の柔軟性など(なかでもメインとなるのは大会社規制)の観点から詳しく解説します。 ではさっそく。なお、引用部分の太字、下線、改行などは管理人によるものです。 株式会社と合同会社の主な違い 主な違いは ...
Other Contentsその他のコンテンツ

02
裁判業務
法律コンテンツのうち裁判業務でよく使うような領域の話を取り上げ、一般民事(個人向け)に関する記事としてまとめています。
情報発信メディアでよく見る「○○大学」の名称使用と知っておくべき法律
YouTubeとか見てると、自分のメディアの名称に「〇〇大学」ってつけてる方がけっこう多いですよね。 これ、実は関連する法律があるんですが、ご存じでしょうか。簡単な記事にしてみました。 「〇〇大学」という名称の動画 最近よく見かけますよね。人気Youtuberの方々の「○○大学」という名称の動画。(○○○◇◇◇◇さんとか、△△△☆☆☆さんとか。自分もよく見てます。ほぼ付けっ放しで笑) こういった「○○大学」っていう名称を使うにあたって、一応気にしておくべき法律があるのですが、それは何でしょうか? それは、 ...
保釈を含む刑事手続の流れをざっくり見てみる記事
河井議員とか、香港の周庭さんとか、保釈のことはたびたびニュースで目にします。定期的に話題になるというか。 そして、今日、BLOGOSで見かけたのが、刑事弁護の超重鎮・高野隆先生のブログ記事。 ▽香港の保釈制度|高野隆|BLOGOShttps://blogos.com/article/478400/ 周庭さんが逮捕された件を取り上げつつ、香港の保釈制度というか刑事手続を解説した記事なのですが、“ていうか逮捕後すぐに保釈されるということ自体にびっくりだよ”という趣旨のことが書かれていて、言われてみれば確かに… ...
箇条整理シリーズ|刑事扶助(刑事被疑者弁護援助)の要件
実務や理論を箇条書きで整理する,「箇条整理」シリーズ。 今回は,刑事扶助(刑事被疑者弁護援助)の要件について。 刑事扶助は,被疑者国選が利用できる場合には利用できないことになっているので,実際上,検討する機会は多くはないが,要件は以下のとおり。 刑事扶助(刑事被疑者弁護援助)の要件 ①対象者の要件 身体を拘束された被疑者であること。 ただし,被疑者国選の対象事件で勾留されている被疑者は含まれない。 その意味するところは,被疑者国選がフォローしていないケースで利用が検討される,ということである。 典型的には ...
03
時事・コラム
法律に関する時事ネタやニュースの記事、徒然に思いついた法律コラムなどをまとめています。

検察庁法改正案についての色んな意見を整理してみた-音喜多議員のブログが秀逸
検察庁法改正案で、世間が揺れていますね。 音喜多議員のブログが秀逸だったので、触発されて記事を書いてみました。先日のパチンコ業界の三店方式に関する記事といい、異常なほどわかりやすいですね。内容についても、個人的には納得感あります。いつ書く時間とってるんだろう…。 音喜多議員のブログ意見の秀逸なところ 音喜多議員のブログの良いところは、結論としては反対、ということを明示しつつも、 ・制度設計としては実はあり得る・立法過程(立法府での審議手続き)がきっちりしていれば、立法による追認というのも手続き的にはありだ ...
【法令用語】「ものとする」を契約書で使うべきか否か
本記事では、「ものとする」という用語について、法令用語としての意味(3つ)と、契約書での一般的な使われ方について解説しており、最後に管理人の個人的な意見にも触れています。 結局、自社の契約書ひな型や利用規約では、「しなければならない」ばかり使うとキツい感じになるので表現を柔らかくするために使うとか(顧客企業やカスタマーに対してどうなんだろうという意識)、「ものとする」で文末を締めると程よく格調高い感じになるとかで、何となく「ものとする」を多用しがちだと思いますが(管理人の個人的洞察)、一回意味をちゃんと見 ...
ネットニュースのタイトルには「誤導質問」が多いと思う話
ネットニュースのタイトルって「誤導質問」が多いからちょびっと気を付けた方がいいと思う、という話をしてみたいと思います。 ニュースに限らずブログでもYouTubeでも何でもいいんですけど、「なぜ〇〇は××なのか」とか「〇〇が××である理由」といったタイトルのものって、よく見る気がします。 これって、法律的にいうと「誤導質問」になっていることが多いです。なので、タイトルを見た時点でちょっと疑ってかかった方がいいと思う、という話です。(全部が全部怪しいという意味ではないんですけど) 「誤導質問」って何? 誤導ご ...

04
転職・開業
弁護士の転職に関する記事をまとめています。インハウス転職後の話や、弁護士像、開業トピックなども。
弁護士の転職物語②|エージェントの付き方
転職するときはエージェント会社に登録する、という話を前回書きましたが、エージェント会社によって担当者の付き方が違うことを補足したいと思います。 自分が経験した中では担当者の付き方に2種類あって、 企業側に担当者がついている場合(求人案件によって担当者が決まっている) 応募者側に担当者がつく場合(求職者に1人の担当者がつく) があります。 「企業側に担当者がついている場合」は、こちらが出した履歴書や職務経歴書を見て、求人案件の担当者からめいめい連絡がきます。 案件紹介のスピードはこちらの方が早いですが、違う ...
インハウスローヤーはおもしろくない?|消極的〇〇の話
最近Twitter等を見ていると、インハウスをやっている人はみなつまらないと言っているとか、充実感を感じていないとか、面白くないと言っている、という評をわりとよく見かけます。 世間的にはそういうもんなんだ…と思ったので、これとはまたちょっと違う個人的意見を書いてみたいと思います。 インハウスローヤーはおもしろくない? 管理人はインハウスを面白いと思っているので感覚的によくわからないですし、実際インハウスが面白くないというのを直接聞いたことがないのでよくわからないものの、こういう評を見かけたときにまず思った ...
弁護士の転職物語⑥|インハウス転職のポジティブ面
今回はインハウス転職の、ポジティブな面を指摘したいと思います。 それは端的にいうと、「法律事務所ではできない経験ができる」ということです。(※ここでは「法律事務所」=「紛争処理」という前提) 法務にいくというと、よく周りからある反応は、「紛争のことよくわかってないと法務もできないでしょ」というものですが、それは違うと思います。 違う、とまでいうと言い過ぎなのですが、法務には法務固有の性質のようなものがあって、紛争からの逆算だけを考えれば良い訳ではありません。 トラブルになったときはこうだから…というのは考 ...
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